君色パレット



うちのクラス3階の1番奥なんだよね…。

遠いな。

小走りで駆け上がってきたせいで軽く息が切れてきた。



ガラッ

「!?」


自分の教室がある階まで上がり、廊下を走ってたらいきなりドアが開いた。


…びっくりしたぁ。

まだ誰か残ってたんだ。



びっくりはしたが、特に気にせず通りすぎようとした。


「あれ!?玲?」


「えっ?」


なのにドアを開けた人物は、
少し驚き気味に声をかけてきた。


「玲だろ?
久しぶりだな。」



声からして聞いたことのない声だったので、ちょっと振り返ってみた。