世界で一番優しいきみの嘘




前も言ったような気がするけど、どちらかというと女神って感じがするし。


あたしはそんなことを考えながら花菜ちゃんをじーっと見つめてしまった。




「…えっと、佑羽?ぼーっとして私の顔見てどうかした?」


困惑したような花菜ちゃんの顔に我に返る。


「ううん、グミ食べてる花菜ちゃんが小動物みたいで可愛いなって思ってたのっ」


別に隠すことでもないと思ったあたしは、先ほど思ったことをそのまま言葉にする。


すると、花菜ちゃんは一瞬キョトンとするものの、次の瞬間には大袈裟にため息をついてみせた。




「?ど、どうしたの…?」


「…いや、うん。さすがにもうちょっと自分の可愛さを自覚してほしいなぁって」


…?

自分の可愛さを自覚……??


頭の中にたくさんのハテナマークを浮かべていたあたしは気づかなかった。


「まあ筋金入りの鈍感の佑羽にそんなこと言っても通じないのはわかってるし、そんな佑羽を守るのが私の役目だしね」と花菜ちゃんが呟いていたことを。