というより、二人と住むのはあたしが高校に合格した時からすでに決定事項だった。


ママも、皐月くんを追いかけて今の学校に入るなら二人と同じマンションに住むこと、と何度も念を押されたし、二人にもまだ部屋余ってるからおいでと言われていた。




家から今の高校に通うとなれば、片道二時間以上はかかる。


不可能ではないけれど、あまり現実的とは言えない。

だから、と言ってママはあたしが一人暮らしをすることを絶対に許さなかった。


確かにあたしもいきなり一人で知らないところに住むのには不安はあったけど、これ以上二人に負担をかけたくないという想いもあった。




二人は一度も話してくれたことはないけれど、あたしは知っている。

どうして、わざわざ家から二時間以上もあるこの高校を受験したのかを。