『……あたし、ずっとずっと大好きな人がいるんです。もし、この想いが届かなくても、それでも大好きで大好きで仕方ないんです。だから……ごめんなさい。あたしはあなたの気持ちには応えられない』
今でも一言一句覚えてる。
なにせ告白されたのはあの時が人生で初めてだったから。
中学の時も一度も告白されたことはなくて、それなのにまさか高校生になって二週間足らずで告白されるなんて想定外すぎて。
とにかく驚きと戸惑いが隠せなかった。
もちろん、あんなことを言うつもりだってなかった。
けれど、あたしの気持ちはとても正直で。
その時告白してきた男の子の顔は今では少し曖昧になってしまったけれど、それなりにかっこよかったと思う。
それに、告白してくる言葉や少し照れたような表情からもあたしのことをちゃんと真剣に想ってくれているって、告白されたことのなかったあたしでも感じたぐらい。



