『柚真ー、そろそろ出ないと遅刻すんぞー、』

「待って今行くー、」


侑との関係が"幼なじみ"から"恋人同士"に変わってから、約1ヶ月。

今まで家の外で待っていた侑は

自分の家かのように朝、私の家に入り浸るようになった。


「おまたせ。」

『おう、じゃー行くか。』


侑は私の手から鞄をひょい、と奪って

行ってきまーす、と玄関のドアを開けた。