「え、ちょ、ちょっと今野さんも河合さんも予定は……?」
「予定変えた!」
「は?」
「藤野さんの話聞きたいもん!」
「え?」
「デートなんて聞くしかないでしょ!」
2人はわたしを引きずるように商業施設のカフェに入り、わたしの飲み物まで注文して席に座らせた。
突然すぎる出来事に追いつけず、もうデートがなくなったとか恥ずかしさとか忘れてしまった。
「はい、どうぞ」
「ありがとー」
「ありがとう、お金払うよ」
「いいよそんなの!
うちらが藤野さんのこと引きずってきただけだから。
さ、話して!」
「え?」
「誰と付き合っているのかってことと、馴れ初め?」
絶対今、顔が真っ赤だ。
クーラーがしっかり効いているから暑いなんて言い訳は出来ない。
本当、この体質どうにかしたい。


