言うはずじゃなかったことまで言ってしまったけれど、開き直っていた。
わたしは、アヤちゃんとミホちゃんと友達になれてよかったと思っているからいいんだ。
「よかったな、いい友達が出来て」
「うん、よかった」
相変わらず繋がれた手からも燦が嬉しそうにしているのが伝わってくる。
無意識のうちに手を強く握っていたらしく、燦に笑われた。
恥ずかしさでマフラーに顔を埋めると、さらに顔の赤さをからかわれた。
「……そんなに変?」
「いや。逆なんだけど。
リンゴみたいでかわいすぎる」
「は?え?」
「うん、本当だから。あ、着いた。
ごめんな、長時間歩かせて」
燦ばかり余裕でずるいと憎まれ口を叩こうと上を向いた時、思わず息を飲んだ。
「うわぁ……」
「な?」
「……綺麗」
「ほら、入るぞ。中はもっと綺麗だから」


