次の演奏は花山南高校吹奏楽部ですっ!〜部活大好き彼氏が甘すぎる〜

「ひゃっ…!」
「言ったじゃん、先のことって」

柊は私の手を掴む。
そして私の頭の上で押さえつけた。

「ちょ!ストップストーップ!!」
「なんで?」
「いや、なんでって…」

怖いんだって!!
言おうと思って口を開けると、柊の唇によって塞がれた。

「んっ!!」
「…なに抵抗してんの、渚は俺のもの、でしょ?」
「なっ…!」

あの時の発言はそういう…?!
必死にじたばたもがく私を押さえつけながら、柊は続けた。

「それに、今渚の顔、嫌だって言ってないじゃん」
「え…?」

柊は耳元でそっと呟いた。

「…今の渚、待ってるみたいな顔してる」
「ま、待ってる…?!」
「うん、俺が行動を起こすのを待ってる」

た、確かに嫌じゃないけど…。
──そっか
私、自分で始めるのが怖いんだ。
柊に頼りたいんだ。リードして欲しいんだ。

「渚?大丈夫?」
「…いいよ」
「え?」
「先のこと、してもいいよ」

柊は目を見開くと、ふっと笑った。

「俺の好きなように攻めていいってこと?」
「……リード、して欲しい」
「そっか、でも、覚悟できてる?」
「先生と同じ血が流れてるんでしょ、大丈夫、分かってる」

柊は少し嬉しそうに笑うと、素早い手つきで私の手をベッドに固定した。

「…慣れてるの?」
「ううん、渚が初めて」

私が初めて…か。
なんかちょっと嬉しいかも。

笑っていると、柊が私の首筋に噛み付いた。

「いっ…?!」
「……何笑ってるの?」