次の演奏は花山南高校吹奏楽部ですっ!〜部活大好き彼氏が甘すぎる〜

「渚ちゃん、大丈夫?連符ズレてる…」
「…すみません」

パート練習でこんなに迷惑かけてたらダメだ。ちゃんとしなきゃ。
深呼吸をして呼吸を整える。

「…もう1回お願いします」

こんなことが合奏でも起こってしまい、私は心身共に落ち込んでいた。

「渚、大丈夫か?」
「…うん、大丈夫、ちょっと手が動かないだけだから」

まさか柊に大丈夫かどうか言われるなんてなぁ…。
私の方が先に始めていたのに、柊の腕前は格段に上がっていた。

合奏が終わり、皆がパート練習に戻る中
華ちゃんが私の元にやってきた。

「ちょっと渚、なんなのよさっきのは」
「さっきのって?」
「演奏に決まってんでしょ?何であんな簡単なとこ出来なくなってんのよ」

──簡単?
簡単じゃないよ。何も知らないくせに。

私は反論したいのを必死に抑えた。
出来てないのは、私なんだから。

「…ごめん、明日までには…」
「当然でしょ!もう、渚、どうしちゃったの?合宿の時出来てたじゃん!華、すごいと思ってたのに」
「……」
「…とにかく!打楽器なんて叩けば音出るんだし、大丈夫よ!」

そう言われた瞬間、頭がぐるぐると回る感覚に陥った。

『あんた、後輩のくせに何生意気言ってんの?!そんな叩けば音が出るような楽器しか出来ないくせに、馬鹿なんじゃない?』

違う違う違う違う違う違う

「…渚?」

顔を覗き込む華ちゃんを突き飛ばして、私は走り出す。

「っ?!ちょ、渚?!」