次の演奏は花山南高校吹奏楽部ですっ!〜部活大好き彼氏が甘すぎる〜

絶対だめ──!

「…あれ?部屋間違えた?」

ドアの方が明るくなって、バッと離れる私たち。
見ると、琴乃ちゃんが目を擦りながら部屋に入ってきていた。

「こ、琴乃ちゃん…!ここ男子部屋…!」
「…ん、あれ?渚ちゃん?」

琴乃ちゃんはトイレから帰ってきてたらしく、隣の部屋だからなのか間違えて男子部屋に帰ってきたらしい。

「あ、でも…、何で渚ちゃんここに?」
「いや、わ、私も間違えて…!」
「あ、そっか、私がトイレから出て歩いてた時、なんか前に他の人がいたからそっち向かったんだけど…。叫んでたのは、部屋間違えたからなのか」

……ん?

あの幽霊琴乃ちゃんかよ!!!

はぁぁぁ、良かった…。

琴乃ちゃんの手を引いて男子部屋を出ると
柊がコソッと耳打ちした。

「…ご飯の時俺が誘いたかったのは、さっきのだから」

さっきのって?!アレ?!?!

「どうしたの?渚ちゃん、泣きそうになってない?」
「だ、大丈夫、問題ない…」

私、柊に愛されてるんだなぁ…

嬉しいのと恥ずかしいので
涙が出てくる。

あと、柊の言ってた「キスより先」…。

あぁー、もう考えただけで頭がパンクする!

でも、柊と付き合うってことは、いつかはしたいって言われる時が来るんだ…。

「…どうしたらいいんだろう」
「渚ちゃん…?」

琴乃ちゃんは心配そうに私の顔を見る。

「渚ちゃんさ、あの時私に自分の気持ち、言ってくれたよね」
「…?うん…」