「で、いじめが先生にバレて、いじめっ子が先生に言い訳として言ったのが「華ちゃんが自分の意見を言わないから」だったの」
志乃先輩はそのあとのことも話してくれた。
華ちゃんの担任は、いじめっ子の親が怖かったらしく、「お前が意見を言わないのが悪い」と華ちゃんを怒ったこと
それから華ちゃんは別人のように変わってしまったこと
それでも人の物を壊したり捨てたりは、絶対にしなかったこと。
「だから、ほんとに悪い子じゃないの」
「はい、分かってます」
華ちゃんは、そのことが大きな傷になってるんだと、私は気づいた。
「大丈夫です、あの子のこと、わかった気がします」
きっと、自分に似てるんだろうなぁと
中学の時の私を思い浮かべた。
「…ぎさ、渚!」
荷物をまとめながらぼーっとしていると、柊が目の前に立っていた。
「わっ、びっくりしたぁ」
「今日一緒に帰らねぇ?」
「え?」
いつもなら許可なんて得に来ないのに…
と、そこまで考えて思い出した。
私たち、両思いなんだった!
琴乃ちゃんとか華ちゃんとか色んなことがあって、唯一の幸せな出来事が頭から吹っ飛んでいた。
「い、いいよ、帰ろ」
「まじ?!やった!」
子供みたいにはしゃぐ柊の後ろから、ひょこっと先生が顔を出した。
「ごめんね、柊、今日お手伝い係さん借りるね」
「は?!…しょうがねえな、渚、待ってる」
え、もう早く帰りたいんですけど。
柊の背中を見ながら先生に連れてかれた。
志乃先輩はそのあとのことも話してくれた。
華ちゃんの担任は、いじめっ子の親が怖かったらしく、「お前が意見を言わないのが悪い」と華ちゃんを怒ったこと
それから華ちゃんは別人のように変わってしまったこと
それでも人の物を壊したり捨てたりは、絶対にしなかったこと。
「だから、ほんとに悪い子じゃないの」
「はい、分かってます」
華ちゃんは、そのことが大きな傷になってるんだと、私は気づいた。
「大丈夫です、あの子のこと、わかった気がします」
きっと、自分に似てるんだろうなぁと
中学の時の私を思い浮かべた。
「…ぎさ、渚!」
荷物をまとめながらぼーっとしていると、柊が目の前に立っていた。
「わっ、びっくりしたぁ」
「今日一緒に帰らねぇ?」
「え?」
いつもなら許可なんて得に来ないのに…
と、そこまで考えて思い出した。
私たち、両思いなんだった!
琴乃ちゃんとか華ちゃんとか色んなことがあって、唯一の幸せな出来事が頭から吹っ飛んでいた。
「い、いいよ、帰ろ」
「まじ?!やった!」
子供みたいにはしゃぐ柊の後ろから、ひょこっと先生が顔を出した。
「ごめんね、柊、今日お手伝い係さん借りるね」
「は?!…しょうがねえな、渚、待ってる」
え、もう早く帰りたいんですけど。
柊の背中を見ながら先生に連れてかれた。

