砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~

泣いて泣いて、泣き果てて、私の涙は枯れ果ててしまった。

もうお化粧もグチャグチャ。

もうアムジャドと会えない、その気持ちが、胸をズタズタに引き裂いた。


イマードさんは、とにかく日本だけの恋人にこだわった。

私とアムジャドは、国へ帰っても、一緒にいるという選択肢をとった。

でも結果、イマードさんの思惑通りになって、私達は今、一緒にいる事ができなくなった。

「アムジャド……」

その名を呼べば、胸がいっぱいになる。

「アムジャド……アムジャド……」

枯れ果てた涙は、また搾り取るように、目からポロッと落ちた。


そんな時だった。

空港にいる人が、私を見かねて声を掛けてくれた。

「あなた、大丈夫?」

「はい。」

ビショビショのハンカチを持って、何とか返事をした。