砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~

そしてドアの外で待っていたイマードさんも、アラブ風の服装をしていた。

二人並ぶと、どこか別の世界に来たみたい。

「行こうか。」

「はい。」

イマードさんがアムジャドの荷物を持つ。

「待って、アムジャド。」

「どうした?チナ。」

「私、一度家に帰って、荷物取ってこないと。」

「そうか。」

アムジャドは、私の額にキスをした。

「空港で待っている。」

「うん。」

そして私はタクシーを呼ぶと、急いでその中に乗り込んだ。


これから行く国は、どんな場所なんだろう。

豊かな国?それとも貧しい国?

どんな人達がいるの?

期待と不安でいっぱいだった。

でも、アムジャドがいるから。

私は心配しない。

アムジャドを信じて付いて行くって決めたんだから。