「今日はどこに行く?」

アムジャドは、ニコッと笑った。

「私ね。行きたいパフェのお店があるの。」

「パフェ!?」

アムジャドは、子供のように無邪気な笑顔になった。

「初めてだな。パフェを食べるのは。」

「そうなの?」

「一度食べてみたいと思っていたんだ。まさか日本で、チナと一緒に食べられるとは、思っていなかったな。」

そう言われると、私も嬉しい。

「ここを真っすぐ行った、大通りにあるのよ。」

「よし、行こう。」

私はアムジャドと手を繋ぎながら、大学のキャンパスを出た。


その時だった。

車が私の方へ向かって来た。

「危ない、チナ!」

身体を突き飛ばされ、私は前に倒れ込んだ。

「アムジャド?」

車の先には、倒れて血を流しているアムジャドがいた。

「アムジャド!」

私は急いで、彼の元へ走った。