砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~

胸が締め付けられるまま、部屋を出ると、執事の人が隣の部屋へ朝食を届けていた。

「皇太子。朝食をお持ちしました。」

「ご苦労。」

アムジャドはジャミレトさんの部屋にいる。

戻ったんだ。朝方に。

どこかほっとして、どこか寂しさが湧いて来る。

一人の男性を分け合うって、こういう事なんだ。

「はぁ……」

分かっているけれど、ため息が出る。


「おはようございます、チナ様。」

女中が後ろから話しかけてきた。

「チナ様も朝食になさいましょう。今日もバリバリお働きになりませ。」

ちょっと歳をとった女中だったけれど、その言葉に元気が出た。

「子供の為なら、私は働かないで、宮殿にいるべきと言うのでは?」

「とんでもない。子作りは夜すればいいんです。昼間は意欲的に活動されるのがいいんです。」