「チナ。何があっても、僕から離れないで欲しい。」

「うん。」

「こうして、チナと毎晩抱き合って、子供ができて、ずっとチナと幸せに暮らしていきたいんだ。」

「アムジャド……」

好きな人と抱き合える幸せがあったなんて、私は今までそんな世界を知らずに生きていた。

これからは、そんな幸せをアムジャドと分かり合って、生きていきたい。


事が終わると、隣にはスヤスヤ眠るアムジャドがいた。

綺麗な顔立ち。

そしてサラサラの髪。

それが目の前にあるなんて、なんだか不思議。

「ん?チナ?」

「なあに?」

アムジャドは、私を抱き寄せて、髪を撫でてくれた。

「僕、チナの髪が好き。」

「ええ?」

「黒くて、長くて、艶があって……まるでシルクのようだ。」