「私、先生と再会できて、よかった。」

「千奈……」

「先生と出会えてよかった。」

いい訳かもしれない。

でも、心からそう思えた。

「もう、行って。今は君の顔を見るのが辛い。」

私は頭を下げると、再びトイレへ戻った。


「チナ。」

そこには待っていてくれたアムジャドがいた。

「アムジャド……」

私は勢いで、アムジャドに抱き着いた。

「これから、二人で過ごさないか?」

「うん、そうだね。」

私達は、そのままホテルの部屋を取った。

エレベーターの中、私はアムジャドを見つめた。

「ん?」

「ううん。なんだかアムジャドの瞳が。」

「うん?」

「綺麗だなって。」

アムジャドは、私にキスをしてくれた。

「ありがとう。この瞳は、もうチナのモノだよ。」

私達は、貪るようにキスを何回も交わした。