砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~

「チナ。」

倒れ掛かる私を、アムジャドが支えてくれた。

「チナ。泣かないでくれ。きっと父王に認めてもらうから。」

アムジャドの優しさが私を包む。

「アムジャド……」

私がアムジャドの腕を掴んだ時だった。


「国王。一つ提案があります。」

「どうした?ジャミレト。」

ジャミレトさんは立ち上がると、私の前に来た。

「このまま国王の命令でアムジャド皇太子の正妻になったとしても、愛を捧げて頂くのは無理でしょう。そこで私とチナさんで、競い合うと言うのは如何でしょう。」

「競い合う?何を?」

「もちろん、どちらがアムジャド皇太子の正妻に相応しいかです。」

周りからは”おおー”と言う声が上がった。

「いいのか?ジャミレト。」

「ええ。私だって、アムジャド皇太子の愛が欲しい。愛されて正妻になりたい。」