「そうか。それがチナの夢なんだね。」

「うん。」

「……応援するよ。チナの夢が叶うように。そして再びモルテザー王国に来る事を。」

「アムジャド!」

私達は確かめ合うように、キスをした。


その瞬間、給仕や踊り子達が、ササッとテントの外に出て行く。

「えっ?」

「ははは。皆、空気を読んでいるな。」

アムジャドは呑気に笑っている。

「さあ、僕達の愛し合う時間が来たようだ。」

「あっ……」

アムジャドに服を脱がされ、そっと押し倒された。

「みんなに教えてやりたいよ。僕はチナに溺れているって。」

「私もよ。アムジャドに溺れているわ。」

合わせた肌から、温かいぬくもりが伝わってくる。

「ああ……やっぱり一晩中、チナを抱いていたい。」

満天の星空の下、私達は飽きる事なく、抱き合った。