「マジで心臓止まるかと思った……」
「お、大袈裟だよっ……」
やっぱりいつも私のピンチに駆けつけてくれるのはしょーちゃんだ。
私の王子様はしょーちゃんしかあり得ない。
「……しょーちゃん」
「ん?」
「ごめんね、私っ……しょーちゃんがまさか先輩の本性知ってて忠告してくれてたなんて気づかなくて……」
抱きしめられたまましょーちゃんのほうを見上げると、優しく目を細めて笑った。
「……いーよ、そんなの。ごめんな、俺も口下手だからあんな風な言い方しかできなくて」
「ううん。しょーちゃんはいつも私を助けてくれて……迷惑かけてばっかりでごめんね。せっかく、しょーちゃんに甘えるのはやめてオトナになろうとしたのに……結局、私はしょーちゃんがいないとダメみたい」
私はぎゅっとしょーちゃんの腰に腕を回す。
「ちょ、華那……っ」
「好き」
「えっ……?」
「私、しょーちゃんが好きっ……」
もうこの気持ちは隠しきれないよ。
だってもう10年以上、黙ってたんだよ?


