「ミカちゃんに化粧と髪の毛セットしてもらったんだけど……どう、かな?」
華那は元々何もしてなくても可愛い。
元がいいから化粧と髪型で更に可愛さが増した。
……だけど。
この化粧と髪型はきっと今日の放課後の佐々木とのデートのためだろう。
そう思うと素直に可愛いなんて言えなかった。
他の男のために可愛くなっていく華那を認めたくない。
俺は本当に性悪だよな。
「別に。普通」
普通? そんなワケがない。
むしろ最高に可愛すぎて俺の腕の中で閉じ込めたいレベル。
俺にはそんな権利、全くないけど。
こんな性格の悪い俺を許してほしい。


