【企画】溺愛するには不器用すぎる。




【華那サイド】



しょーちゃんに今朝起こしてもらったおかげか、何だか今日はすごく気分がいい。



やっぱり、朝一番に好きな人が見られるって幸せだなあ……。
もししょーちゃんと恋人同士になったら一緒にお泊まりしたり、そのうち同棲して毎日一緒に寝て……ってするのかなあ?



なんて、一人で想像して幸せな気分に浸る。



この嬉しい気持ちを誰かにわかってほしくて、学校に着いて一番にミカちゃんに話した。



「ミカちゃん、今日ね、しょーちゃんが部屋まで私を起こしにきてくれたんだあ」



しょーちゃんには聞こえないように、小さな声で言う。



「……え! いいじゃん、華那幸せだね〜」



「えへへ、まあね」



朝起きてすぐそばにしょーちゃんがいるなんて、本当私は幸せだなあ。
昔はよく一緒に寝たりしてたなあ……懐かしい。



「いいなあ、華那……告っちゃえばいいのに」



「む、無理だよ〜……」



しょーちゃんが私を女の子として見ているとは到底思えない。
こんなにドジで手のかかる彼女なんてイヤだよね……。
わかってはいてもなかなか直らない、このドジさ。