【企画】溺愛するには不器用すぎる。





「か、華那……起きろって」



そう声をかけながら、ゆっくりと腕を引き抜く。



「しょーちゃん……離れちゃヤダ」



「お、おい……」



はあ〜〜〜っ。
なんだ、この可愛い生き物は。
寝ぼけてこんな可愛いこと言うなんて……はあ、ダメだ。
理性理性……。



深呼吸をして、再び声をかける。



「華那! 起きろって!」



「……ん、しょーちゃん……おはよ」



目をゴシゴシこすりながらパチパチさせると、身体を起こして立ち上がろうとする。



「ったく、華那全然起きねーからさ……」



「ごめんね、朝ほんと弱くって……ひゃあ!」



……が、バランスを崩して俺の方に倒れてくる。