【企画】溺愛するには不器用すぎる。




――次の日の朝。



俺はいつもより15分、早めに起きる。



今日は華那を起こしにいかないといけない。



……本当に大丈夫だろうか。
ガキの頃以来、ほとんど華那の部屋なんて入ってないんだぞ?



いや、でも可愛い華那が自ら俺に頼んできたんだ。
行くしかない。



俺はさっさと身支度を済ませて家を出る。



――ピーンポーン。



そして隣の家のインターホンを鳴らすと、中から華那のおばさんが出てくる。



「あら、翔騎くんおはよう。華那、まだ寝てるのよ」



「今日は華那を起こしにきました。華那が起こしにこいって言うので……」



「ほんと、翔騎くんに甘えてばかりね……。ごめんね?」



「いえいえ。大したことじゃないです」



こーやって華那が甘えてくれることに、俺は弱い。
でも華那の望みは出来る限り、全て叶えてあげたいんだ。