【企画】溺愛するには不器用すぎる。





「……さっきの男、誰?」



「へっ?」



オトコ……?



さっきの記憶をたどり、思い出す。



「あー! 佐々木先輩のこと?」



「佐々木……?」



そうだよね、私が今日知ったのにしょーちゃんが佐々木先輩のこと知ってるはずがない。



「実は佐々木先輩とは、今日初めて話したんだけど……」



私は図書室までの道に迷ってしまったところを、佐々木先輩に助けてもらったことと、シャープペンを貸してくれたこと、そして下駄箱までも迷わないように着いてきてくれたことを話した。



「ふーん……」



全然キョーミなさそう……。
自分から聞いたくせに! もう。



「佐々木先輩ってすごく優しくて王子様みたい……。あんな人がこの世に存在するなんて……」



私はこの感動をなんとかしょーちゃんに伝えたくて、そう言った。



……けど。