「あ、一緒に下駄箱まで行く? また迷ったら困るしね」
「え……! いいんですか……!」
下駄箱までに迷子……! 十分ありえる!
これはお言葉に甘えておこう。
今日、一緒に図書室まで行こうかってしょーちゃんが言ってくれたのに断ったこと、すごく後悔したからね。
「もちろんだよ」
さ、行こうかと、図書室を出て下駄箱に向かう。
それにしても……こんな完璧な王子様のような人の隣を私が歩いてていいのかな?
すれ違う人、みんなが振り返ってる。
……ような気がする。
少し視線が痛い。
しょーちゃんもカッコいいから隣歩いてるとよく見られるから慣れてるけどね。


