【企画】溺愛するには不器用すぎる。





さて、私も帰らないと……って、あ!



「さ、佐々木先輩!」



図書室を出て行こうとしている先輩を慌てて引き止める。



「シャープペンと……あと、図書室まで一緒に行ってくださってありがとうございました!」



シャープペンを差し出して、頭を下げる。



先輩には今日出会ったばかりなのに、相当な迷惑をかけてしまった。
はあ、このおっちょこちょい……何とかしたい。



「いいよ全然。こんなのお安い御用だよ」



キラキラ眩しすぎる先輩の爽やかな笑顔。



ちょ、直視できないっ……!