「ありがとう……! きっと私が持ってたら失くしちゃうだろうから助かる……!」 私、すぐに物を失くしちゃうからなぁ……。 「う、うん! これぐらい大したことないよ」 少し視線をそらした田中くんはなぜか少し顔が赤くなっている。 「田中くん……熱でもあるんじゃない? 顔赤いよ?」 「だっ、大丈夫! じゃあまた明日ね!」 「うん、また明日」 逃げるように立ち去る田中くん。 急いでたのかな……?