【企画】溺愛するには不器用すぎる。





「……はい、以上。これで委員会終わります」



1時間もしないうちに委員会は終わった。



これでようやく帰れる……。
しょーちゃん待ちくたびれてるだろうなあ。



どんどん図書室を出て行く生徒たち。



「あ、麻倉さん、これ……俺が持って帰っておくね」



私の向かいの席に座っていた今回一緒に委員長をする男の子……確か田中くん。
田中くんがさっき先生からもらったプリントを見せながら、声をかけてくる。



「え、いいの?」



「うん、明日忘れないように持ってくるね」



明日、クラスの1学期後期の目標をHRで決めてこのプリントに書いて提出しなきゃいけない。