【企画】溺愛するには不器用すぎる。





すると、佐々木先輩は私の右隣の席に座る。



「席、隣みたいだね」



「そ、そうなんですね……!」



私は1年6組だから……先輩は2年1組ってこと、かな?



「下の名前、なんていうの?」



「へ……っ?」



「苗字は麻倉、でしょ?」



私の名札を確認しながら聞いてくる。



「あ、麻倉、華那っていいます」



「華那ちゃん、か。可愛い名前だね」



「いえいえそんなっ……」



ニコニコと優しい笑顔でそんなこと言ってくるなんて、やっぱり女の子の扱いに慣れてるのかな?
そりゃ、これだけカッコよくて優しかったら今まで彼女もたくさんいたんだろうな……。