【企画】溺愛するには不器用すぎる。





「え!? でも、どれぐらいかかるかわからないよ?」



「家帰っても暇だし。別にいい」



「そっか! 相当暇なんだね!」



……暇とか暇じゃないとかそういうの関係ないけど。
まあ、いいや。



「その代わり、今度アイス奢りな」



「えーっ! じゃあ待たなくてもいいよ! 私今月金欠だし……」



すぐ真に受ける華那は可愛くて仕方がない。
俺が華那にお金を出させるなんてそんなこと、絶対にない。


華那が欲しいものは逆に俺が全部あげたいぐらいだ。



「ジョーダンだって。委員会終わったらさっさと下駄箱来いよ」



「うん、終わったらすぐ行くね!」



――このとき俺は想像もしていなかった。



華那が俺から離れていくかもしれないなんて。