――彼女こそが、僕がこの会社にこだわる理由だ。 彼女は少し変わっている。 こんな淀んだ企業の中で、常に全力でクライアントに寄り添い、多忙の中、いつも笑顔でひたむきだ。 正直機転の利く僕には、ここで、全力で注ごうなどとする意味がわからなかった。 相手は、自分たちをコマのようにしか考えていない企業。 ある意味容量よく、ドライにこなすのが鉄則だと思ってきた。 けれども、一生懸命な彼女を見てるうちに、しだいに心改めるようになり、目が離せなくなった。 そう――僕は彼女に叶わぬ恋をしている。