最後に行われた打ち合わせの場で、身体を強要されたらしく、それを拒否したら、クビになったらしい。
そして会社経由でアパートを借りてたため、職と同時に家も失い。
唯一の拠り所だった恋人に縋ったら、あっけなく別れを告げられた、と。
彼女の言葉のひとつひとつが胸を貫き
僕はその一瞬でさまざまな、津波のような激しい感情を味わった。
胃が焼けるような焦燥。
石のように空虚で冷たくなった胸
心を締めつけられるような切なさ。
何で、彼女がこんなにも傷つかなければならないのだろう。
そして、なぜ僕は、それに気づいてあげられなかったのだろう。
心が痛くて仕方なかった。



