「あの会社にいる意味が無くなったな……」 この際しつこいくらい声をかけてくる友人の元へ、転職してしまうか……… 吐き出した煙を見送ってると、背後から、カタンと扉の開閉音がする。 屋上に誰かが入ってきたようだ。 なんだ……? こんな薄気味悪いところへ、深夜に訪れようなんて思う人はいない。 誰だかわからないが、今は邪魔されたくないな。 つけたばかりのタバコを灰皿へ押し付け、部屋に戻ろうとしたそのとき、 その人物を見て驚いた。