――それから月日が流れ、“あの日”が近づいてきた。 僕たちの関係は、相変わらず同期のままで、変わっていない。 少しだけ、昔よりも距離が近くなったような気がしていたけれども…… そう思っていたのは僕だけで。彼女にとってはそうではなかったと この日、苦しくも思い知らされた―― 「部長、金里さんは休みですか?」 昨日までバリバリ働いていた彼女が、突然会社を休んだことに、僕は驚きを隠せなかった。