【修正版】クールで無表情な同期が十年間恋情を患っていた理由


ん? なんだ?

「金里さん?どうかした?」

赤信号で車を停止させると同時に、

酔でも回ったのかと助手席に身体を向けると、

彼女の頬には涙が伝っていた。

彼女の目線の先を追ってみると、歩道には若い男女が腕を組んで仲良さげに歩いていた。

スポーツマン風のキャップを被った男。