✳✳✳ 忘年会を終え、どこか足取りのふわふわした彼女をつれて車までやってくる。 キーレスの電子音が、無人の駐車場内に妙に響いて緊張感が走った。 だって、車なんて密室だ。緊張しない方がおかしい。 「本当にいいの?」 「まだ言ってるの? だめなら誘わないし、。そんな状態で夜道をひとりで歩くのは危ないよ」 まぁ、間違いなく一番危ないのは僕だけど。 「ありがとう。でも……彼女とかいないの? 大丈夫?」 「いない」 ここは食い気味に。完全否定しなければならない。