でも、心臓が壊れるんじゃないか、って、 そう思えるくらいに…動揺している。 少し熱くて、柔らかな体。 あのシトラス系の爽やかな香りが僕の鼻をくすぐった。 この状況は本気で、やばい。 「あ、あぁ、ごめんね。一次会で帰るからって、飲み過ぎたかも……」 すぐに腕から離れてく温もり。彼女の耳は少しだけ赤くて、僕からサッと視線を反らす。 はじめて見る照れの表情に、心臓が鷲掴みされたように痛む。 ――このチャンスを逃せない。