一瞬で着いてしまった水無月家。
家が大きい。
さすがってところね。
そう、水無月くんはNo.2貴族、水無月家のものだったの。
水無月家といえば、王家と縁のある家だ。
桜が言ったことには、すごく驚いた。
だって、水無月家の息子さんはすごい好青年って感じだって聞いたことがあるんだもの。
だから、俺様で分からなかったわ。
でも、良く考えればわかったことよね。
苗字水無月だし…。みんな知ってるらしいし…。
もちろん私も知ってる。
どんどん歩いていく水無月くんの後を追って行くと、ずこい人達が…。
さすがに私でもあそこまでは見たことないわ。
水無月家の門に入ったところからずらりと並ぶ使用人の人達。
ざっと200は居そう。
そんな人たちが、屋敷の玄関まですごく大量に並んでいた。
やばすぎでしょ。
少し引くくらい。
私はチラッと水無月くんをみた。
彼はすごく平然としている。
慣れてるのね。
てことは水無月くんが小さい頃から変わってないのね。
あと、毎朝、Sクラスファンの人たちに囲まれてるからか。
玄関に着いたところで、水無月くんが言った。
「ようこそ、水無月家へ。」
その一言で私の目の前にはもう、真っ暗闇しか見えてなかった。
