「そんな怖い顔しないでよ。可愛い顔が台無しだよ?それに、ちゃんとした理由があるよ。音川さんに来て欲しい理由。」
最初からそれを応えてよ。
どんだけ、伸ばすのよ。
「なによ。」
「俺の親に、音川さんを紹介するため」
はぁ?紹介するって…ただのパートナーだよ?
確かにこれから色々危険なこととかあるかもだけど…。
パートナーは、確かに言っといた方がいいかもだけど…。
それなら、水無月くんが言葉だけで伝えればいい事じゃないの?
それに、理由あんまり変わってないし…。
「紹介なんかしなくてもいいんじゃないの?水無月くんが言葉だけで伝えればいいでしょう?」
「それがさ〜、親に言葉だけで伝えたんだけど、連れて来いって言われたんだよね〜。それに、これば俺が何者か、わかると思うけど?」
うわぁ…。親にね〜…。
でも、水無月くんが何者かわかるのか…。
いや、でも、まだ愁雨に聞いて答え帰って来てないから…。
愁雨にもういいって言いたくない。
そんなことを考えてると、桜が帰ってきた。
もちろん、水無月くんには見えてないし、分からないけど。
『弥生、愁雨から連絡があったわ。水無月愛斗について調べてくれたみたい。』
『ほんと?なんて言ってたの?』
『水無月愛斗は、────。』
…?!嘘でしょう?!
全部わかった。
お母様が私にあんなこと言ったのも、水無月くんが、自分のこと知らない人はいないって言ったのも。
全部納得がいくわ。
