お父様たち何か隠してたわね。
さすがに私でも分かる。
10年以上も一緒に暮らしてきたのだ。
それと、その隠している内容が水無月くん関係だと私は思う。
だって水無月くんの話を始めたら、お父様変だったんだもの。
それにお母様は、絶対水無月くんのこと知ってると思うに、わざとあんなふうに言って誤魔化していた。
うーん…。すごく気になるわね。
あっ、ちょうど良かった!
私の少し先には、愁雨がいた。
「愁雨!ちょっといいかしら。」
私は愁雨を呼んだ。
「どうかなさいましたか?弥生お嬢様。」
愁雨は、丁寧にお辞儀する。
「顔を上げて、愁雨。実はあなたに頼みたいことがあったの。調べて欲しいひとがいてね」
私は、軽く愁雨に説明をして水無月くんについて調べてもらえるよう頼んだ。
「かしこまりました。少し時間がかかりますがそれでも良いですか?」
いつもはそんなこと聞かないのにどうしてかしら?
まぁ、でも調べてくれることに変わりはないし、私は愁雨にお願いした。
「かしこまりました。そういえば、お嬢様。食事の用意が出来ましたので、部屋へ運んでおきました。」
「ありがとう。食べておくわね。」
そう言葉を交わし、私たちはそれぞれの目的の場所に向かった。
