「でもさ〜…あんな曖昧な返事だと余計気になるのが俺なんだよね〜」
だって、誰でもそうでしょ?
あんな曖昧な返事されたら、気になるに決まってる。
それが前から気になっていた人なら余計ね。
「んな事知らないわよ。」
あーもう!早く答えてくれないかなぁ。
ここまで手がかかるとは思いもしなかった。
「早く答えてくれない?音川さんが答えるまで、ここから動かないから。」
「答えたら、ここから去ってくれる?」
やっと答えてくれる気になったかぁ〜
長かった。
「もちろん!それが約束だからね。」
約束は守る。
「ただ、ちょっと家に帰ろうとしただけよ。それでいい?」
彼女の目を見ると嘘はついてないみたいだった。
「ふーん…ならどうしてあの時曖昧な返事したの?」
「めんどくさかったからよ。」
めんどくさい…ねぇ…。
「ふーん…まぁ、今回はそれでいいや。」
何がそれでいいのよ。
「もう答えたでしょう。早くここから去ってくれない?」
何言ってんの?
逃がすわけないじゃん!
ほんとに聞きたい質問はそれじゃない。
「だ〜め!まだひとつ答えてないでしょ?あんたは何者?」
