あの日、あいつが学園に行かないと言った。
それも理由は曖昧に答えた。
だから色々とチャンスだと思った。
直接聞けないとしても、あいつの用事とやらでなにか掴めるかもと思ったからだ。
俺は学園に行くと嘘をついて、1回寮を出たものの、すぐに引き返した。
気配も消して、魔力も気づかれないように抑えた。
だがあいつは気づいていた。
俺が来ることを予想していたかのように、グットタイミングで、俺の前に姿を現した。
俺は予定を変更して、ド直球に尋ねることにした。
「あんた何者?そして、いまさっきまでどこに行こうとしてたの?」
本命は前者、後者はついで。
「あなたには関係なくて?」
へ〜、いい度胸してんな。
「へ〜、俺に逆らうんだぁ?」
俺は、音川に、本性を見せた。
普段は、爽やか男子を演じている。
脅したつもりだった。
