奇跡を起こした12の月光




「んで、話なんだけど、まあめんどくさいし、直球で聞くね。あんた何者?そして、いまさっきまでどこに行こうとしてたの?」



何者…ねぇ。



そんなの答えるわけが無いでしょう。



そんなことに答えるほど馬鹿じゃないわ。



それに、どこに行こうとしてたの?…って、そんなの勝手じゃない。



私がどこへ行こうと、何者だろうと、あなたには関係ないと思うけど?



そう言いたい気持ちをグッと抑え、笑顔で一言だけ返した。



「あなたには関係なくて?」



「へ〜、俺に逆らうんだぁ?」



はぁ〜?!何が俺に逆らうんだ?よ!



何様のつもり?!



私より位が上の貴族とかなんか?



まぁ、私にはそんな人いないんだけど。



だから尚更よ!