「自分の、気持ち…」
私は、桜に言われたことを考えながら愛斗の待つ中庭へと向かった。
──────
───
─
1歩足を踏みえれれば、噴水を中心に周りを取り囲むように植えられている花々。
ベコニア、銀木犀、パンジー…など、様々な花が植えられていた。
こんなにも綺麗な場所、あったのね。
「愛斗、どこにいるのかしら。」
周りを見渡すが、誰もいない。
確かに中庭と聞いたはずなんだけど…
「…?!」
私は噴水の前に置いてある椅子に座ろうとしたが、柑橘系の爽やかな香りに包まれ阻まれた。
「弥生、お待たせ。」
耳元で聴こえる聞きなれた安心する声。
「愛斗…」
「うん、正解。」
再び耳元で聴こえた彼の声。
そのとき、ようやく気がついた。
私、愛斗に後ろから抱きしめられてる?!
「……愛斗?!離して!」
「やだ。あれ?弥生照れてる?」
「照れてない!!それよりも早く離して!!」
私が暴れると、愛斗は渋々離れてくれた。
はぁ、心臓止まるかと思ったわ。
頬が熱を持ってるのが、鏡を見なくても分かる。
