パチパチパチパチパチパチ───



拍手で始まり、拍手で終わった私たちの演劇は、無事に大成功を収めた。



途中の魔法を使うところでも何事もなく、無事に終えられて少し安心だ。



今は、舞台裏の部屋でまったり休憩中だ。



「無事に終わって良かったね!」



『皐月達みんなキラキラしてたよ!!もう、みんな釘付けになっちゃって、演劇中音ひとつも立たなかったのよ?!』



皐月と、太陽は、余韻に浸っている。



そこは、あの日以降初めてのとても穏やかな空間だった。



みんなが瀕死状態になり、そこからここまで完全回復した私たち。



本当に奇跡以外の何物でもない。



今生きていること、こうやって穏やかな日々を送れること…。



それはとてもすごいことで、奇跡なんだと、気付かされた。



「先輩達すごく綺麗でした!!舞台上で光放ってましたよ!!ね?月!!」



『ぇ、えぇ…。とても綺麗でしたわ!』



葉月があんなにもはしゃいでいるのは、初めて見たわ。



月が一瞬、葉月にとても驚いていたから、ほんとに珍しかったのだろう。



「フフッ、葉月ありがとうね。」