「おい、おめぇら誰に手ぇ出してんだよ。」
「ほんとに、困るんだよね〜。勝手に僕の彼女に手を出さないでくれるかな?」
「俺の弥生に手を出すな」
…?!
後ろからよく知った3人の声が聞こえた。
「龍!」「雪、人…!」「愛斗」
「あ?なんだてめぇら、この子達は俺らが見つけたんだ、横から入ってくんなよ!」
私を掴んでいた男は愛斗達に向けて魔法を放った。
飛んできた火の玉を水で一瞬にして消す愛斗。
「離せって声聞こえなかったか?」
愛斗が氷のように冷たい目線で男に言った。
男たちは敵わないと分かったのか舌打ちをして、去っていった。
男の手が離れた皐月は床に座り込んだ。
そんな彼女に雪人が駆け寄っていった。
同じように龍も葉月に駆け寄り心配していた。
「大丈夫か?」
そんな二組を見ていると愛斗が私の顔をのぞきこんできた。
「えぇ。」
…?! 近い…!
私は、愛斗の顔があまりにも近いことに気づき急いで距離をとった。
愛斗は私の行動にクスッと笑い、そのまま龍達の方へ行ってしまった。
