奇跡を起こした12の月光





「写真お願いします!!」



皐月がそう言って近くの接客をしていた女の人に声をかけると、彼女は快く了承してくれた。



「はーい!撮りますね!3・2・1」



───カシャ



「撮れました!皆さんとても可愛らしいですよ!彼氏さんに来てもらった方がいいかもしれないですね…」



写真を撮ってくれた彼女はぼそっと最後に言った後、すぐに持ち場へと帰っていった。



何言っていたんだろう?



「弥生〜!行くわよ!」



葉月の言葉にハッとし、私は2人を追いかけた。




そろそろ文化祭1日目が終わろうとする時間になった。



私達は着ている服を返そうと、借りたカフェに向かっていた。



「楽しかったね〜今日!明日すっごい頑張れそう!!」



皐月がそう言うと、私たちは頷いた。



「そうね。私も楽しかったわ!久しぶにりこんなにはしゃいだかも…」



そう言って3人で話していると、前から誰かが歩いてきた。



「おっ!なんかかわいい女の子たちがいる〜!」



見知らぬ男の人3人から声をかけられた。



「ねぇねぇ、学園祭ももう終わるし、これから暇でしょ?一緒に遊ぼーぜ!」