「「きゃー!!可愛い!!」」
その声に思わず私はカーテンを閉めてしまいそうになったが、葉月にすかさず止められた。
「弥生はスタイルいいからなんでも似合うわね〜」
「うんうん!弥生さすがね!そのメイド服すっごく似合ってる!!」
葉月達にこれ着て!!と有無を言わせない圧とともに言われ、中を確認せずに受け取ってしまった私は、着替えるためのスペースの中で箱を開けると驚いた。
フリフリのメイド服が入っていたのだ。
返しても受け取って貰えないだろうし、仕方なく着てみればそれは想像以上にやばかった。
膝上15cmはあるのでは?くらいの丈のスカートに黒と白のフリルがそこかしこと着いた普段私が着る服とは真逆の服だったのだ。
それに、外に出たら葉月に連れていかれ薄く化粧もされた。
目の前の鏡には化粧と衣装ですっかりと変わった自分が映っていた。
「さすがにこの格好で学園祭をまわるのは…」
「いいからいいから!写真撮りましょ!!あそこに撮るところがちょうど空いているわ!」
皐月達を見ると、2人ともメイド服を着ている。
どうやらみんな同じデザインの服みたいだ。
