「弥生。目が覚めてほんとに良かった。」
医師たちが帰ったあとすぐにお父様が話しかけてきた。
「ご心配を、おかけしました。」
「弥生が謝ることではないわ。あなたはこの国を救ったのよ、もっとそれを誇るべきだわ。」
お母様にそう言われ、何も言えなくなってしまった私。
すると、桜がコソッと耳元で教えてくれた。
「……ありがとうございます。お父様、お母様。桜、そしてみんな。誰か1人でも欠けていたら成し遂げられなかったわ。それに、3年間、毎日のようにお見舞いに来てくれてありがとう。」
正直医師に3年間眠っていたと聞かされた時は驚いた。
でも、それ以上に、みんなが毎日のようにここへ来てくれたと桜に言われた時は驚いたし、同時に嬉しくなった。
こんな私のために、毎日忙しい中で来てくれていた。
その事実が何よりも嬉しいのだ。
「弥生。こちらこそ、私たちを守ってくれてありがとう!」
長月ちゃんはそういうと、涙で潤んだ瞳でにっこりと微笑んでくれた。
その長月ちゃんの言葉に共感するように、他の皆も微笑んでくれた。
